短鎖脂肪酸とは?腸内細菌との関連と実践法について【管理栄養士監修】
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最近メディアでよく聞くようになった「短鎖脂肪酸」。腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」は、腸内環境を整え、全身の健康をサポートする重要な働きがあります。本記事では、短鎖脂肪酸の役割や腸内環境との関わり、短鎖脂肪酸を増やすための具体的な方法について、国内トップクラスの腸内フローラ検査「マイキンソー(Mykinso)」を提供する株式会社サイキンソーの管理栄養士が詳しく解説します。
・短鎖脂肪酸は、腸内環境を整え、腸壁の健康維持や免疫機能の調整、血糖値の安定化、肥満予防などの健康効果をもたらします。 ・水溶性食物繊維を含む食品(オーツ麦、昆布、果物など)を摂取することで、短鎖脂肪酸を増やすことができます。 ・ネバネバ食品の活用や全粒粉製品の選択、サプリメントの利用で、手軽に短鎖脂肪酸の産生をサポートできます。
短鎖脂肪酸と腸内環境への影響について
短鎖脂肪酸について
短鎖脂肪酸とは、炭素数が6以下の脂肪酸の総称です。私たちの腸内に住む腸内細菌が食物繊維を発酵させることで産生され、腸内環境や全身の健康に重要な役割を果たしています。
短鎖脂肪酸の一部は腸内でエネルギー源として活用されるだけでなく、全身のエネルギー供給にも貢献します。また、肝臓での糖新生を抑制し、血糖値を安定させる働きがあります。さらに、腸の細胞のエネルギー源として働き、腸壁を健康に保つ役割を果たします。
加えて、短鎖脂肪酸は腸のぜんどう運動を促進し、消化や吸収、排便リズムを整えることで腸の健康をサポートします。また、免疫機能を調整して感染症の予防に役立つほか、花粉症やアトピーなどの過剰な自己免疫反応を抑える働きがあります。さらに、腸の炎症を抑えることや交感神経に作用して代謝を上げることによる肥満予防効果も注目されています。
腸内環境への影響
短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性に保つことで、有害な菌の増殖を抑える役割を果たします。これにより、腸内フローラのバランスを整え、健康的な腸内環境を維持します。短鎖脂肪酸を産生する菌としては、酢酸菌(ビフィズス菌)、酪酸菌(フィーカリバクテリウムやクロストリジウム)、プロピオン酸菌(ディアリスター)などが知られています。
短鎖脂肪酸を増やすためには
食物繊維の重要性と種類
短鎖脂肪酸を増やすためには、腸内細菌のエサとなる食物繊維を十分に摂取することが重要です。食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種類がありますが、特に水溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵されやすく、短鎖脂肪酸の産生に繋がります。
・βグルカン(大麦、オーツ麦、きのこ類) ・イヌリン(菊芋、たまねぎ、にんにく) ・グァーガム(グァー豆) ・難消化性デキストリン(とうもろこし由来) ・グルコマンナン(里芋、山芋) ・アルギン酸(昆布、わかめ、ひじき) ・ペクチン(果物や野菜)
食物繊維の摂取量を増やすポイント
・主食を抜かない:穀物は食物繊維の重要な供給源です。 ・白い主食より茶色い主食を選ぶ:大麦や全粒粉製品が効果的です。 ・ネバネバ食品を意識的に摂る:昆布、里芋、オクラなど。 ・サプリメントや粉末を活用する:不足分を簡単に補えます。
まとめ
短鎖脂肪酸は腸内細菌が食物繊維を発酵させることで産生され、腸内環境の改善や健康維持に役立ちます。食物繊維をしっかり摂取し、簡単な工夫を取り入れて、腸内フローラを健康的に保ちましょう。 国内トップクラスの実績!自宅で手軽にできる腸内フローラ検査(腸内細菌叢検査)「マイキンソー(Mykinso)」はこちら:https://mykinso.com/